「仕事とゲームって両立できるの?」と思う方は多いのではないでしょうか。ハイレベルなゲーム技術を身に付けるためには仕事を辞めなければいけない、と考える方もいるでしょう。
しかし、そんなことはありません。仕事を続けながらゲームの練習をしてプロゲーマーになった人や会社員とプロゲーマーの両立をしている人はいます。
この記事では、ゲームと仕事を両立させてきたプロゲーマーについて紹介していきます。
仕事とゲームを両立している(していた)プロゲーマー
ここからは、仕事とゲームを両立しているプロゲーマーや社会人からプロゲーマーになった人を紹介します。
プロ格闘ゲーマー ネモ選手
ネモ選手はウェルプレイド・ライゼストに所属するプロゲーマーです。2021年3月まで長い間会社員とプロゲーマーを両立していました。
ネモ選手は2017年まで10年間システムエンジニアとして働きながら、ゲームを続けています。システムエンジニアの頃は定時に帰宅することができており、プロゲーマーとしての活動は周りに認知されていました。
ネモ選手は2017年10月にはスクウェア・エニックス社に転職をしましたが、ここでの勤務形態はかなり柔軟にしてもらえたと話されています。同社第7ビジネス・ディビジョンのエグゼクティブ兼プロデューサーである柴貴正氏は統括する部署の社員には早く帰宅することを強く推奨しているそうです。
出典:プロゲーマーのネモ氏がスクウェア・エニックスに入社。社会人プロゲーマーとして活躍を続ける氏が示すプロゲーマーの1つの可能性
Nemo選手公式Twitter
プロ格闘ゲーマー ももち選手
ももち選手はストリートファイターV チャンピオンエディションのJeSU公認ライセンス保持者です。
ももち選手は2011年7月にアメリカのプロゲーマーチームEvil Geniusesと契約しますが、その後もしばらくはホテルマンとして働いていました。ホテルマンとして働きながら大会に出場していたそうです。
現在はプロゲーマーとして活動しながら、株式会社忍ismの代表取締役としてプロゲーマーチームの運営などを行っています。チームに所属する若手選手の育成にも力を入れているみたいです。
出典:プロゲーマーEvil Geniusesももち インタビュー(Part 1)
元プロFPSゲーマー 釈迦さん
釈迦さんはプロゲーマーチームDeToNatorに所属するストリーマーです。ストリーマーになる前はオーバーウォッチなどのFPSゲームでプロとして活躍していました。
釈迦さんはゲーム会社に勤務歴があり、ゲーム運営やデバッグなどの業務をしていました。その頃もゲーム活動は続けており、なるべく19時には退社して時間を確保していたそうです。退社後20時に帰宅してチーム練習を深夜2~3時までしていました。会社員としては6年間程度働いています。
出典:SHAKAさんにアナウンサーがインタビューしてみた – YouTube
釈迦がゲーム会社に勤めていた時の話 – YouTube
プロPUBGゲーマー Melofovia(メロフォビア)選手
Melofovia選手はプロゲーマーチームDetonatioN Gamingに所属するプロPUBGゲーマーです。チームではリーダーを務めています。
Melofovia選手は工事現場で8年間仕事をしていました。仕事を終えて20時くらいに帰宅し、それからゲームをプレイしていたみたいです。深夜の3時くらいまでチームの練習をしていました。
DetonatioN Gamingとプロ契約してからも会社員を続けていたため、契約後もしばらくは同じスケジュールをこなしていたと語られています。
出典:【DNG PLAYERS】#6 ショートドキュメンタリー Melofovia編 ~人生が180度変わったプロゲーマー~ – YouTube
俺たちは“給与以上”の貢献ができているか?PUBGプロゲーマーMelofovia選手に本音インタビュー|スマートフォンAQUOS:シャープ
プロ格闘ゲーマー ガリレオ選手
ガリレオ選手は株式会社GEEKSに所属する兼業プロゲーマーです。ガリレオ選手は格闘ゲームの世界大会「EVO 2014」の BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA部門で優勝しましたが、当時も働きながらゲームをしていました。
現在はプロゲーマー活動をするとともに、株式会社GEEKSのITエンジニアとしても働いています。
株式会社GEEKSは企業理念として「社内ゲーマーのゲーミング活動とキャリアプランを両立する」ということを挙げており、世界最強の兼業プロ集団を目指しています。
出典:【ガリレオ】31歳元プロゲーマー、未経験からITエンジニアを目指す。 | 株式会社GEEKS
プロウイイレゲーマー からあげ選手
からあげ選手はプロゲーマーチームSCARZに所属するウイニングイレブンのプロゲーマーです。日本で2人目のウイイレプロゲーマーとしても有名になりました。現在は会社員とプロゲーマーを兼業しています。
からあげ選手は大学卒業後から現在まで、半導体メーカーでエンジニアとして働いています。学生時代と比べると練習時間は少なくなっていますが、その分集中してプレイしているそうです。
また、からあげ選手は新潟コンピュータ専門学校eスポーツ科の講師も務めています。
出典:e-sportsってどれぐらい稼げるの? プロゲーマーに聞く「日本の寂しい賞金事情」 | マネーフォワード クラウド
eスポーツの実業団チーム
最近では企業がeスポーツの実業団チームを持つケースも見られるようになりました。これらの企業では業務をこなしながらeスポーツをするための制度が整えられているため、仕事とゲームを両立することが容易です。
(eスポーツ実業団についてもっと知りたいという方はこちらの記事をご覧ください)
まとめ
- プロ格闘ゲーマーネモ選手は10年以上ゲームと仕事を両立していた
- プロゲーマーももち選手はホテルマンとして働きながら大会で実績を残しており、現在は株式会社忍ismの代表取締役とプロゲーマーを兼業している
- 元FPSプロゲーマー釈迦さんはゲーム会社に勤務していた頃、20時~3時くらいの時間帯でゲームをプレイしていた
- プロPUBGゲーマーMelofovia選手は工事現場で勤務していた頃、20時~3時くらいの時間帯でゲームをプレイしていた
- プロ格闘ゲーマーガリレオ選手は現在もITエンジニアとの兼業プロゲーマーとして活動している
- プロウイイレゲーマーからあげ選手は現在もエンジニアとの兼業プロゲーマーとして活動している
- eスポーツ実業団のある会社ではゲームと仕事の両立をしやすい
プロゲーマーの中には会社員として働きながらゲームをしてきた人もいます。会社員時代にも優秀な大会実績を残したプロゲーマーは少なくありません。
よほど苛酷なスケジュールでなければ仕事とゲームを両立し、プロゲーマーになることもできるでしょう。eスポーツ実業団の存在がもっと主流になれば、仕事とゲームの両立がしやすくなるかもしれません。