最近ではeスポーツの盛り上がりの影響で、高校でもeスポーツを取り組める所が増えてきました。そこで、この記事では「高校でeスポーツをしたい!」と思っている人のために、eスポーツに取り組める高校を紹介します。記事の最後にはプロゲーマー・ストリーマー(配信者)の将来性についても説明しているので、eスポーツで稼ぎたいと思っている方はぜひご覧ください!
eスポーツに取り組める高校
eスポーツを学べるコースやeスポーツ部のある高校を紹介していきます。各高校のWebサイトも載せておきますので、詳細はそちらで確認してみてください。
ルネサンス高等学校
ルネサンス高等学校は大学進学・スポーツ・芸能・など幅広いコースが充実している通信制の高校です。オンライン教材を活用して授業を行うコースが多くあります。ルネサンス高等学校では2018年に高校では日本初となるeスポーツコースを開講しました。eスポーツを学べる施設がある場所は梅田・代々木・名古屋栄・横浜の4箇所です。
カリキュラムはゲーム実技のみではなく、海外活動を見すえた英語教育やチームとして活躍するためのコミュニケーションの授業、試合中に平常心を保つためのメンタルトレーニングの授業もあります。ルネサンス高等学校はプロeスポーツチームのCYCLOPS athlete gamingと提携しており、最前線で活躍しているプロからカリキュラムの監修や指導をしてもらっています。
授業で使われるゲームはストリートファイターVアーケードエディション、ウイニングイレブン2019、リーグオブレジェンド、フォートナイト、オーバーウォッチ、シャドウバース、ハースストーンと幅広いジャンルで指導をうけることが可能です。
出典:ルネ高eスポーツコース在籍生徒に1日密着してみた。|YouTube
バンタンゲームアカデミー高等部
バンタンゲームアカデミー高等部はゲーム制作・声優・eスポーツの分野に特化しているのが特徴です。バンタンゲームアカデミーではesports専攻でプロゲーマーになるためのテクニックや動画配信のための技術を3年間かけて学びます。カリキュラムはプロeスポーツチームのDetoNatorが監修しており、学内の大会で好成績を収めた生徒は合宿に参加することも可能です。
講師にはプロeスポーツチームSunsister所属のプロゲーマーもおり、充実した指導を受けることができます。
また、バンタンゲームアカデミーは高校卒業資格を得るためにS高等学校と提携しています。S高等学校の授業はオンラインの課題がメインなので、eスポーツの学習に多くの時間を使うことができます。
ヒューマンキャンパス高等学校
ヒューマンキャンパス高等学校は大学進学・美容・芸能・ゲームなど幅広い分野のコースがある通信制高校です。
カリキュラムはプロeスポーツチームCrest Gamingが監修しています。Crest Gamingはヒューマンキャンパス高等学校と教育提携を行っているヒューマンアカデミーが運営しているので、とても近い関係性です。
ヒューマンキャンパス高等学校はプロゲーマーが1つの職業として成立するのを目指しており、「Crest Gaming Cup」に協賛をするなどの活動をしています。
第一学院高等学校
第一学院高等学校では通学・通信と2つのスタイルがあり、大学進学コースから芸能・美容・スポーツなど豊富なコースから自分にあった選択をすることができます。
eスポーツコースは銀座キャンパスで開講されており、学習期間は1年間です。ゲームの実技やeスポーツビジネス・英会話等を学習します。個人でファンやスポンサーを獲得するための発信に関する授業もあります。ゲーム指導の講師はDetonatioN Gaming所属のプロゲーマーです。直接指導を受けることができる充実した授業体制になっています。
第一学院高等学校のカリキュラムは株式会社コナミデジタルエンタテインメントが企画・運営をしています。株式会社コナミデジタルエンタテインメントはeスポーツゲームであるウイニングイレブンシリーズやプロ野球スピリッツシリーズを開発している有名企業です。eスポーツ業界で活躍する企業の知見を基に、カリキュラムが構成されています。
明聖高等学校
明聖高等学校には全日制と通信制のコースがあり、大学進学のためのコースやデザイン・ITを学ぶコースがあります。明聖高等学校には授業でeスポーツを学習するコースはありません。部活動としてゲームをプレイするeスポーツ部が中野キャンパスに設置されています。
高校生向けの大会にも出場しており、「STAGE:0」のリーグオブレジェンド部門では関東ブロックベスト16まで勝ち進んでいます。現在は、リーグオブレジェンドの他にもロケットリーグやフォートナイトをプレイしているようです。
成美学園グループ
成美学園グループには週5日通学する普通科や音楽科、ネットで授業が受けられるオンライン校があります。成美学園グループのeスポーツ科は2021年4月にできたばかりの新しいコースです。
週5日で3年間学校に通い、高校卒業資格をとるための授業と並行でeスポーツの実技を行います。実技の他には、動画編集や英会話・メンタルトレーニングの授業もあり、プロゲーマーからの直接指導を受けることも可能です。
N高等学校(S高等学校)
N高等学校は高校卒業資格を取るための授業は最小限にして、個人がやりたいことに多く時間を使うことを目的とした高校です。2021年4月にS高等学校が開校しましたが、カリキュラムや授業の内容はN高等学校とすべて同じです。
N高等学校では2018年に部活としてeスポーツ部が設立されました。すでに大会での実績もあり、「全国高校eスポーツ選手権」リーグオブレジェンド部門優勝、ロケットリーグ部門優勝などすばらしい成績を残しています。
また、部活の指導員としてプロeスポーツチームのFAV Gaming、SCARZ、HAMAGURIが参加しています。部活としてここまで手厚い指導を受けられるのはかなり珍しいです。
クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校には全日制の他にも登校日数自由型や週1~2日登校などがあり、通学スタイルが多彩です。コースも英語・IT・アート・福祉等多くのコースから自分にあったものを選ぶことができます。
eスポーツ専攻は秋葉原ITキャンパスで開講しています。秋葉原ITキャンパス以外では一部のキャンパスでeスポーツ部があるので、そこで活動することも可能です。eスポーツ部のコーチとしてウイニングイレブンではMayageka氏、フォートナイトではbykn氏が参加しており、直接指導を受けられる体制になっています。
また、クラーク記念国際高等学校eスポーツ専攻に所属しているFunahwi氏は「第1回U19eスポーツ選手権」リーグオブレジェンド部門で優勝しました。今後の活躍も期待されています。
出典:ハワイ・パシフィック大学でのeスポーツ留学プログラム|YouTube
高校生が参加できるeスポーツの大会
高校生が参加できる大会としては「STAGE:0」と「全国高校eスポーツ選手権」が有名です。この2つの大会はeスポーツ界でもかなり注目されています。高校でeスポーツを取り組むのであれば、これらの大会を目標にすべきでしょう。
STAGE:0
「STAGE:0」は株式会社テレビ朝日と株式会社電通によって主催されている大会です。2019年に第1回大会が行われました。この大会で使われたゲームタイトルはクラッシュ・ロワイヤル、フォートナイト、リーグオブレジェンドの3つです。
昨年度の大会では、ライブ配信の総視聴者数が747万人を記録するほど、多くの人がこの大会に注目していました。コカ・コーラ、カップヌードル、マウスコンピューター等の有名企業がスポンサーについており、注目度は高いです。
参加者も年々増加しています。下の図は昨年の参加者数です。
- クラッシュ・ロワイヤル部門 563校 2095名
- Fortnite部門 1141校 2838名
- League of Legends部門 75校 622名
かなりの数の高校生が参加しているのが分かります。第3回となる2021年の大会はこの数を超えるエントリー数だったそうです。
全国高校eスポーツ選手権
出典:第3回全国高校eスポーツ選手権 公式CM|YouTube
「全国高校eスポーツ選手権」は全国高等学校eスポーツ連盟と株式会社毎日新聞社によって主催されています。2018年に第1回大会が開催されました。
これまでの大会で使われたゲームタイトルはリーグオブレジェンドとロケットリーグの2つです。2021年に行われる第4回大会ではタイトルの追加も検討されています。
「全国高校eスポーツ選手権」にも有名企業がスポンサーとして参加しており、カップヌードル、Intel、NTT西日本などが名を連ねています。こちらも「STAGE:0」と同等の注目度であると言えるでしょう。
昨年度の参加者数はロケットリーグ部門で178チーム、リーグオブレジェンド部門で168チームと、こちらも多くの高校生が参加しています。
プロゲーマーやストリーマー(配信者)の将来性は?
eスポーツ業界で活躍したいと考えている人は多いと思います。しかし、プロゲーマーやストリーマー(配信者)の将来性はいいものとは言えません。特に、FPSや格闘ゲームなどの瞬発力が必要とされるジャンルでは、プレイヤーの寿命も短いです。
また、現在では少しずつ給与制のプロeスポーツチームも増えてきましたが、プロゲーマーの基本的な収入は大会での賞金です。これだけで生活していくのは難しいと言えます。
ストリーマーも視聴者数によって収入が増減するので、プロゲーマーと同様に安定した職業とは言えません。
eスポーツで長く稼ぐにはどうすればいいの?
では、長期間活動しているプロゲーマー・ストリーマー(配信者)はどのようなことをしているのでしょうか?長期間稼いでいる人は「ファンを獲得すること」「活動の幅を広げること」の2つを行っています。eスポーツ業界で長く活動するにはこの2つが大切です。
ファンの獲得
ファンを獲得するのが、長期的な活動につながるのはイメージしやすいかもしれません。多くのファンに見てもらうことで、動画配信による広告収益を得ることができます。そのため、多くのファンを獲得することは重要です。
しかし、長く続けるためには他の人と大きく差を付ける必要があるでしょう。人気のゲームジャンルではすでに人気プロゲーマー・ストリーマーがいるので、これを超えるくらいの活躍をする必要があります。炎上をしてファンがいなくなるのもダメなので、SNSでの発信にも気を付けなければいけません。
活動の幅を広げる
長くeスポーツ業界にいる人は活動の幅を広げている人がほとんどです。格闘ゲームで有名なウメハラ(梅原大吾)氏も、プロゲーマーに限らずいろいろな分野で活動を広げてきました。ウメハラ氏の場合は、TwitchやMildomでの配信、イベントの企画・運営、本の出版、TV出演などを行っています。このように活動の幅を広げておけば、プレイヤーとして引退した後でも稼ぐことができます。
これらの活動をするには、ゲームをすること以外の能力も必要です。多くの社会人と交流していくので、コミュニケーション能力は必須と言えるでしょう。
まとめ
eスポーツに取り組める高校は以下の通り
- ルネサンス高等学校
- バンタンゲームアカデミー高等部
- ヒューマンキャンパス高等学校
- 第一学院高等学校
- 明聖高等学校
- 成美学園グループ
- N高等学校(S高等学校)
- クラーク記念国際高等学校
高校生が参加できる主なeスポーツ大会は以下の2つ
- STAGE:0
- 全国高校eスポーツ選手権
いかがでしたでしょうか。eスポーツに取り組める高校は多くなってきているので、自分の状況や目的に合わせて選択するのをオススメします。
また、プロゲーマー・ストリーマー(配信者)は安定しないということも説明しました。しかし、努力や工夫次第では長く活動をしていくことも可能です。長期間活動している人のやってきたことを分析していくことで正解が見えてくるかもしれません。
この記事があなたのeスポーツ業界での活躍につながれば幸いです。